本編

曼荼羅超常冒険記マンドラン 1の2 Chapter 006

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Chapter 006

女は、何も返事のしない集団に向かって独り言をつぶやく
「どこに隠してるんだろうね、緑陽チャクラの玉は、早く欲しいわ。」
バリンチュースの村人集団は返事もせずに、東に向かう。緑陽の民はぞろぞろと女についていく。

ヨーデルは西のほこらに向かう道中に、いくつか焼けた集落を見つけた。村の一部がすでに襲われているらしい。急ぐヨーデルの前に、緑陽の民が羅装のままこっちに向かってくる。
「戦う気なのか!?」
ヨーデルに飛びかかってくる複数人の男、全員がトロールの羅装をまとっている。
「くっ!、ちょっと急いんでるんで手加減できませんけど、あとで文句いわないでくださいね!」
ひとり目のトロールをコボルトの牙で喉元にかぶりつく、刹那、別のトロールが仲間をめがけて突進してくる。かぶりついた喉元を離して、気絶しているのを確認しながら、トロールの突進をかわす。
「あとひとりいたはずだが」
突進してきたトロールをかわしたすぐ横から、コボルトが現れる。すこし体型が大きめのコボルトだ。
「そこにいたのかっ!」
3匹目のトロールは、羅装を解いてコボルトの羅装をまとって攻撃をしかけてきた。トロールが味方のコボルトを掴んでこちらに放り投げてくる。
「っ!!」
コボルトが牙のついた口を開けながらこちらにとびかかってきた。ふいをつかれたヨーデルは左足を噛まれて負傷する。
「このくそ野郎が!」
ヨーデルは、コボルトの羅装を保ちつつ、もうひとつ羅装の曼荼羅を唱えた。ヨーデルの首の根元から、もうひとつコボルトの首が生えてくる。
「本当は、もうひとつあって三首のケルベロスになる予定なんだけど、いまのところ修行不足でね!」
コボルトから二首のコボルトになっただけでなく、その体の大きさも倍増している。さすがにトロールとコボルトも驚きを隠せないのか、すぐに威嚇を仕掛けてきている。
「時間がないんだよ、こっちはな!っ!」
近くにいたコボルトに一瞬で近寄り、首元にかぶりつく、絶命一歩手前で振りほどき羅装を解かせる。トロールが渾身の力をこめて振り下ろしてきた右腕をヨーデルは瞬時に避ける。行き場を失った右腕は、羅装のとけたコボルトの男にぶつかり、悲鳴が聞こえる。
「うーん、俺じゃないからな、悪いのは。」
トロールが身をかがめて次の一撃を加えようとしたときに、すでにヨーデルはトロールの背中をめがけて突撃、首根っこにかぶりつき失神させる。
「解っ!」
ヨーデルは羅装をといた。
「コボルト版ケルベロスにはまだまだだな。おじさん、これやると怒るし、こっちもまだ身がもたないんだよな」
ヨーデルの体力は著しく低下している。二つ首のコボルトを行うには限界がある。あまり多用するわけにはいかない。初歩的なスプリガンの羅装曼荼羅を唱えて、長老のいる西のほこらを目指す。

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