本編

曼荼羅超常冒険記マンドラン 1の2Chapter 005

更新日:

Chapter 005

羅装をコボルトにしたのは正解だったな。ランディと別れるタイミングで、スプリガンを選ばなかったのには理由がある。スプリガンは確かにスピードに優れているが、それだけなのだ。スピードがあるので捕まえられることはないが、基本的に体術との合わせ技に優れている緑陽の民にとってスプリガンでの戦いは非常に難しい。あまりの速さに体当たりに近い動きになってしまう。それだと次の一手を繰り出す前に敵の攻撃を受けてしまう。その点コボルトの場合は、攻撃性とともに嗅覚が発達する能力がある。トロルは熊、コボルトは犬、スプリガンはリスの形に近いだろうか。もちろん特性はそれぞれの動物なんかよりまったく異なる。
「なんか嫌な気がする、ランディが来るまでには時間があるから、俺は調査を優先するべきだな、ランディが追いつくころには状況をある程度把握しておいたほうがいいだろう。」
コボルトに羅装をしてランディと別れたあと、俺は集落の中心に向かいつつある集団を発見した。黒煙を巻き上げる村を見ながらなにやら探し物をしているように見える。
「はいアウトー。ここにはないねー。次ー」
長身で藍色の羅装をまとっている女がひとり、集団を連れて行動している。
見たことのない奴らだ。周りの集団はなにやら異様な雰囲気に包まれている。
「はーいみんなー、次は東に向かうよー!」
女が声をかけると、集団は返事もせずに従っている
「あれは!?うちのやつら、なにやってるんだ?!」
藍色の服の女に返事もせずに従っている集団の中に、バリンチュースの民がいることを発見した。目がうつろになりながら抵抗なく従っている。姿勢も悪くただ動いているというような感じだ。
「なんだ?!どういうことだ?」
調査目的でコボルトになっているため、素早さはないものの、ある程度の気配は消すことができるため見つかることはないだろう。あの集団のひとりでも羅装をすれば別の話だが集落で一番の使い手のヨーデルには大抵の人は敵わない。
「とりあえず、長老衆を探すしかないだろう。この時間は、西のほこらにいるはず」
西のほこらはここから数キロ離れている、あの女の集団は東に向かうようなので逆方向だ。
「まずは、長老に現状を報告、確認するのが一番だ、ランディがここにくるかもしれないが、今は急がないとな。」
ヨーデルは怪しい集団から見つからないように少し遠回りをしつつ、急ぎ西のほこらへと向かう。

にほんブログ村 小説ブログ SF小説へ にほんブログ村 小説ブログ 冒険小説へ にほんブログ村 健康ブログ ヨガへ

-本編

Copyright© 曼荼羅超常冒険記マンドラン , 2018 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.